ISEF 2023 の準備をしています。

思ったより、ISEF に出た人の個人の細かな手続きのお話などはなかなかインターネットには上がっていないので、書き記しておこうと思います。

エントリー

実は、JSEC(全国高校生・高専生科学技術コンテスト)の入賞で、ISEF への出場が当日に自動決定するわけではないようです。

入賞した中から研究倫理などが ISEF の出場要項に適うものか、もしくは当人たちに出場の意志があるかどうかを確認して正式にエントリーが決まります。

そのファーストコンタクトは学校の教諭を通して行われます。

私は JSEC 後の一週間、「でもまだ、ISEF に出場が決まったわけではない……」などとドキドキしておりましたら、ありがたいことに連絡を頂きました。

JSEC の帰りの車で、父親に「世界大会に行けるかもしれないから行かせてくれ、金は向こう1持ちだから」などと頼んでみたら、「たとえお金が必要だったとしても行かないという選択肢があるの」と快諾してくれました。

いい親です。親ガチャは大成功でした。

①連絡先の交換

JSEC はメールアドレスを教諭のもののみ共有しますので、基本的に連絡は学校を通して行われます。

しかし、ISEF では、生徒と事務局が直接行います。

そのため、まずはメールアドレスを(なければ)取得し、通知します。

ちなみに私は、初めてのメールで事務局の人の名前を間違えていることに、今2メールを見返していて気づきました。

お会いしたときに謝らなければいけません。

新型コロナウイルス感染症の影響で、アメリカへ行く際にワクチンを3回打つ必要がありました3。何回打ったかを尋ねられたので、答えておきました。

② キックオフミーティング

エントリーしてから割とすぐに、JSEC から ISEF へ向かう組で Zoom でミーティングがありました。

顔合わせとスケジュールの見通しがなんとなくわかりました。実感はあまりわきませんでした。

私がミーティングで書いたメモ

③ はじめての Form の提出

Approval Form (1B) / Society for Science 公式より

早速、世界っぽいことをします。フォームにサインします。

最初のフォームでは、よくわからん英語の注釈4を読み、PDF の書類にサインします。

手書き署名もできますが、電子署名も可能でした。電子署名ってこの世界に本当に存在するんですね。

おとなしく手書き署名しました。

④ NSS のメンターと顔合わせ

NPO法人 日本サイエンスサービスのメンターとズームで顔合わせしました。

メンターの方々は、各大学の学生と教授で主に構成されています。

特に大学生の方は、過去に参加者として ISEF に参加されたことのある方で、マンツーマン(?)でしっかりと見てくださいます。

私達の担当の T さんは私のぐちゃぐちゃ英語や研究プレゼンの方向性などもしっかりと見てくださいました(現在進行形)。

私は大学生になってもこのような人にはなれないな、と思いました。マジで。

⑤リサーチプラン・アブストラクト・各種書類

アブストラクト・リサーチプランなどを書き始めました。

アブストラクトは、研究の要約(動機〜仮説〜結論・考察)を 250語でまとめます。

DeepL の助けを全く借りなかったというと嘘にはなりますが、それでもなんとか手作業で、過去の論文をもとにまとめあげました。

アブストラクトの苦労が伺えるコミットログの一部(Git で管理しています)

リサーチプランは、実験のに書く計画書のようなものです。

これは、実験の安全性はしっかりと考えられていたかを検証する目的で存在するらしい国際大会特有のドキュメントで、本来はすべての実験前に英語で書きます。

しかし、正直なところ英語での実験計画書は(当たり前ですが)残っていないので、手元に存在した実験計画書を基に英語で書きなおしました。

同時並行で他の書類も仕上げていきます。

⑥校正

リサーチプランとアブストラクトが真っ赤になって帰ってきます。

校正されて赤くなったことがモザイク越しにもわかる英文

文章やら内容やらは許可を取っていないので一応モザイクをかけましたが、モザイクの上からでもわかります。校正入りまくりですね。

Microsoft Word の校正機能ってこうやって使うんだぁなどと思いながら、校正提案を受け入れたり変更せずに押し通したりしました。

そんな感じで⑤と⑥を繰り返します。

⑦英会話

これについては話したいことが多すぎるので別の記事で書こうと思います。

⑧Finalist Questionnaire

ISEF への提出は、すべてウェブ上で行われます。

Finalist Questionnaire トップページ / Society for Science 公式より

個人情報から学校の情報、自分の興味についてや言語スキル、研究の概要について問われます。

日本の応募フォームと違って面白いなと思ったのは「人種」の項目があったことですね。多様性の国です。

まとめ

2月まではこんな感じでした。

私は共同研究者がいるのでまだがんばれていますが、これを1人でこなすのは結構きついなあと思います。

3月からも忙しくなりそうです。

おわりに

おわりです。

  1. JSECの協賛企業の方々 

  2. 記事作成時点 

  3. 正確には「打つと渡航書類が楽になる」 

  4. 実験リスクや、ISEF ルールについて確認したか 

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